猫から人間へ感染する病気【ネコ引っかき病・トキソプラズマ症】
2014/06/17
猫は犬とは違いそれ程従順ではありません。
勝手に外に出たり、寒くなると寝ている時に布団に入ってきたりします。
そんなスキンシップが多いペットだからこそ気をつけたい感染症があるのです。
1・トキソプラズマ症
2・ネコ引っかき病
以下も猫から人へ感染しますが先に紹介した
「犬から人間へ感染する病気」で紹介してます。
・狂犬病
・パスツレラ症
・皮膚糸状菌症(白癬)
1・トキソプラズマ症
◆原因 :経口感染
◆潜伏期間:1週間
◆症状 :妊婦以外は風邪に似た症状
:妊婦は未熟児・奇形児・死産等
◆治療法 :抗生物質
◆治療費 :最大数万円以下(抗生剤を出産まで)
◆危険度 :★★★☆☆
この病気はほぼ妊婦だけの病気と言っても過言ではないでしょう。
トキソプラズマは寄生虫の一種で猫の1割に潜んでいると言われていて、
糞に付着したトキソプラズマを体内に取り込むと発症します。
この寄生虫の怖い所は、生まれてくる胎児に悪影響を及ぼす事です。
では、生まれてくる子供にどのような症状が発生するのかというと、
脳症・・・・脳が危険な状態に陥る事で、意識障害等で後遺症が残る可能性がある。
水頭症・・・頭が肥大化して脳に重大な悪影響を及ばす。
等です。
感染が発覚したら抗生剤の治療をしますが、
それでも新生児の発症を数分の1程度の確率までしか抑える事しかできません。
※妊娠してから感染した場合のみですので、妊娠前に感染しても子供に影響はありません
一般的に感染から発症の流れは
【妊婦】年間で500人前後に感染
↓
【胎児】年間で100人前後に感染
↓
【生まれた子供】年間で10人前後が発症します。
2013年の出産数は約103万人なので、
新生児の1万分に1の確率で感染し、10万分の1で発症する計算になります。
こう見れば、「そんな低いなら平気じゃん!」と思うかもしれません。
ですが、妊婦が感染した場合は5分の1の確率で胎児に感染するのです。
ここまで恐怖心を煽っておきながら。。。。と思いになるかもしれませんが、
この病気は「偶然に偶然が重なって、さらに偶然が重なってから始めて」ぐらいの病気です。
しかも、猫は生涯に1回しか感染しません(抗体が出来るため)。
2・ネコ引っかき病
◆原因 :爪で引っかれるたり、噛み付かれたりすると感染
◆潜伏期間:3日~1・2週間
◆症状 :皮膚やリンパの腫れ
◆治療法 :解熱薬・鎮痛剤・抗生剤
◆治療費 :軽傷の場合は数千円以下(解熱薬・鎮痛剤80日分)
重症の場合は10万以上(入院・抗生剤等)
◆危険度 :★★☆☆☆
こちらは猫の代表的な病気です。
と言っても犬からも感染したり、噛まれたりしても病気になるので言葉通りの感染経路ではありません。
主な症状としては、「皮膚の異常」「リンパ節の腫大」「発熱」が80%の患者に見られます。
他の症状は吐き気・頭痛・喉の腫れがありますが10%~20%未満です。
一般的な健康体の成人は、この病気はそれほど心配する必要はなく、
自然完治することが大半なのでロキソニン等の鎮痛剤で様子をみるだけでよいでしょう。
20日以上治らない場合は抗生物質での治療となります。
お年寄りや免疫力が落ちている方などは重症になる可能性もあるので、
その場合は入院する必要があります。
また、最悪の最悪時には死亡に至る事もあります。
そうかつ
改めて最初に紹介した
・狂犬病
・パスツレラ症
・皮膚糸状菌症(白癬)
は「犬から人間へ感染する病気」
で紹介しています。。
気をつけるべき病気はこのあたりなので、5つの病気を覚えておけばよいでしょう。
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